第360回「大地の女性」

「それ、マツコ?」と、言っている人もいました。

おおっ、これまたインパクトのある作品。男? 女? 女装してる男? ただ者じゃない感じが漂ってますね。
女性…だよね? 太い眉毛と見開いた目は力強い。確かこんな髪型の男の漫才師がいたような気がするなぁ(笑)
あっ、あの人かな? 「卑弥呼さまー!」の人……えーっと、ハイキングウォーキング! わ! すごい似てる気がします。
それでもピンクの唇や手の仕草に女性を感じる。
よく見ると、アイシャドーもバッチリですね。そういえば、「それ、マツコ(マツコ・デラックス)?」って言ってる人もいましたよ。これも似てて、笑っちゃいました。
下からまっすぐ伸びてきた手の構図というのも珍しいねぇ。土でできた手のようだ。そんな風に見ると、この女性像が土器のように思えてくる。丁寧なぐるぐる線で描かれた肌が、粘土の肌のように素朴で優しく見える。
さっき、「卑弥呼さまー!」って言って思ったんですけど、弥生時代の女性っぽくもありますよね。見たことないですけども。頭に赤いハチマキを巻いて、白装束みたいなの着させてほしいなぁ。
あと、これってモナリザのポーズだよね。
モナリザ……って、こんなポーズしてましたっけ? 手は組んでいたような…強いて言えば、髪型はモナリザでしょうか……。
うん、いいよ! 本物のモナリザよりも、女性としての強さ、おおらかさ、豊かさがある!
うーん、強そうではありますよね……(笑)。私はとにかく、彼女の作品って楽しいなって思います。彼女、実はユーモラスな方なんじゃないでしょうか。「こうしたら、面白くなるんじゃないかしら」とかって、考えてる。
なるほどね(笑)
何だかこの女性、「私、おもしろいでしょ? うふふ」って言っているように見えてきました。
2016.07.08(fri)




よこはちは、名もない女性編集者。障がいを越えて表現を楽しむアートスペース「フェースofワンダー」の仲間たちの作品に惹かれ、主宰者のまねきねこさんに「くすくすミュージアム」で絵を紹介しないかと持ちかけました。
まねきねこさんは、「フェースofワンダー」で個性に合わせた素材、道具、画法開発を大切に考えた活動を展開するかたわら、「指導者養成講座」にも取り組んでいる人物です。 主著に『アートびっくり箱』(学研)、『続アートびっくり箱』(学研)、『ねっこのルーティ』(パロル舎)、『ねっこのルーティ(電子書籍版)』(BowBooks)など。









水性色鉛筆/270×380mm




かんそうを送る