第285回「静物たちのジャズ」
背景の白はステンレスだったのか!
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コーラの画家、モリヤマくんの最新作ですね。 |
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あはは。この絵は前に色鉛筆で描いていたビンやヤカンの絵に、アクリル絵の具で大胆に線をつけたもの。いかにもモリヤマくんって感じの単純で明快な線が、とても面白い。 |
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ジョッキのオレンジ色の線や、茶碗の抹茶色の線も迷いなく重なり合って、モノの存在感が浮き彫りにされている。色鉛筆で塗り込まれた器の色や模様もさりげなくて、アクリル絵の具と対照的な感覚がいいね。 |
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最初は、どうして背景をこんな青紫にしたんだろうって思ったけれど、こうして見るといいねぇ。この絵を見ていると、ぼくは深夜にジャズを聞いているような気がする。 |
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二つのヤカン、木の取っ手のついたフォーク、コップのアルファベット風の模様も生きてる。左右の白、彼にとっては洗い場のステンレスか鏡かもしれないけど、絶妙なバランス。モリヤマくんが刻む、明快でエッジの効いたリズム…。 |
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きっと、彼の絵は即興のジャズなんだ。そう思うと、もう一度彼の作品を見直してみたくなるなぁ。 |

よこはちは、名もない女性編集者。障がいを越えて表現を楽しむアートスペース「フェースofワンダー」の仲間たちの作品に惹かれ、主宰者のまねきねこさんに「くすくすミュージアム」で絵を紹介しないかと持ちかけました。
まねきねこさんは、「フェースofワンダー」で個性に合わせた素材、道具、画法開発を大切に考えた活動を展開するかたわら、「指導者養成講座」にも取り組んでいる人物です。
主著に『アートびっくり箱』(学研)、『続アートびっくり箱』(学研)、『ねっこのルーティ』(パロル舎)、『ねっこのルーティ(電子書籍版)』(BowBooks)など。

