第249回「funkyなヒツジ」

今年一年、どうもありがとうございました。

フェースofワンダーの仲間たちが描くヒツジって、いくら見ても飽きないですね。みんな全然違う。見れば見るほど楽しい。
上にあるたいきさんのヒツジなんて、毛糸玉を巻いたみたいだね。ずんぐりむっくりしていて、ブタさんのようにも見える(笑)でも「ヒツジだよ」と言えば、ヒツジだ。
ヒツジだって言えば、ヒツジですよね。ブタだって言えばブタでもある。ハムスターだと言えばハムスター。ネコって言えば、ネコ。すごいなぁ、何にでも見えますよ。
ぼくなんかは、左の青い方が頭かなと思うね。これは、たいきさんのお母さんがマスキングテープをヒツジ型に貼り、その上を彼が得意の線で塗っていった。何色も重なって、いろいろな思い出が体いっぱいに詰まっているみたいだ。
さすがまねきねこさん。ロマンチックなこと言いますね。左下は、言わずと知れた陽平さんですよね。私もかなりわかるようになってきましたよ。というか、彼の絵はオンリーワンですよね。
いかにも画伯の頭の中を闊歩している自由でファンキーなヒツジたちだ(笑)。サングラスのシマシマの奴はいかにも悪人面してるね。口をひん曲げて笑ってる。
おおっ、コイツは悪そうだ。黒くて小さい奴は、手下かな。右側の黒くてきょとんとした顔のヒツジも好きだなぁ。とぼけた顔して、実は悪ヒツジからさりげなく逃げ出そうとしているんじゃないですかね、これ。
下の方にはロボット風のヒツジがいるよ。発想が画伯らしいねぇ。カラフルな帽子をかぶったヒツジは、帽子フェチの彼らしい。とにかくいつもかっこいい帽子をかぶってくるんだよ。
じっくり見てると、帽子ヒツジはメチャクチャおしゃれですね。体も足も部分的にメッシュが入ってますよ。
最後は右下、RANさんのヒツジを見ていこう。切り込みを入れたちょんまげ風の頭の髪型? や鼻の下の長い顔もユニークで神秘的だ。表情が抜け落ちて、かえって想像的な顔になってる。
アハハ。おにぎりみたいな頭、かわいい。唇も厚くて、うーん、ヒツジって唇ありましたっけ? 何かちょっと人間寄り…?
ふふ…。ヒツジの体はこんな風に硬いマス目にして、少しだけ色をつけてる。逆転の発想。ぼくにとっては、彼ってこんなセンスだったっけ? って感じだ。とんがったお尻に色を集めているのも、さりげなく意味ありげ。
どうしたんだろう? RANさん、新境地?
体のピンクや黄緑の光が点滅している気もするね。近未来的なヒツジだ。もしかしたら、いつかこんなヒツジが生まれるのかもしれないね。
といったところで、2014年のくすくすミュージアムはお開きです(笑点風)。みなさま、今年一年どうもありがとうございました。また来年〜。
2014.12.26(fri)




よこはちは、名もない女性編集者。障がいを越えて表現を楽しむアートスペース「フェースofワンダー」の仲間たちの作品に惹かれ、主宰者のまねきねこさんに「くすくすミュージアム」で絵を紹介しないかと持ちかけました。
まねきねこさんは、「フェースofワンダー」で個性に合わせた素材、道具、画法開発を大切に考えた活動を展開するかたわら、「指導者養成講座」にも取り組んでいる人物です。 主著に『アートびっくり箱』(学研)、『続アートびっくり箱』(学研)、『ねっこのルーティ』(パロル舎)、『ねっこのルーティ(電子書籍版)』(BowBooks)など。




●たいきさん/色鉛筆/ボールペン/150×100mm●陽平さん/色鉛筆/ボールペン/270×380mm
●RANさん/色鉛筆/ボールペン/185×230mm


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