第232回「ふくろう」

背景の夜がシンと澄んでいるね。

私、知りませんでした。「ふくろう」と「みみずく」っていうのは、どっちも「ふくろう科」なんですね。耳がある方が、みみずく。今回のタイトルは「ふくろう・みみずく」じゃないかと思ったんですが、間違っておりました。
この耳のある方はコノハズクだろうけれど、よこはちさんは鳴き声を聞いたことがある? ぼくは一度だけ聞いた。プッポソーって聞こえるんだよね。
プッポソー(笑)。私は一度も聞いたことないんですが、一般的にはホーホーですよね。でも、プッポソーもかなりイイですね。何だろ、独り言でございますっていう雰囲気が、よく出ていますね。
孤高って言葉があるけれど、そんな感じかな。この絵は、みくさんにしては硬いよね? いつもの猫のような可愛さが、まだ生まれていない。初めて描いたからだろうし、ふくろうがどんな動物かわからず、不安な気持ちがあったのかも。
確かに、ちょっと緊張感があるかもですね。でもこの緊張感、夜のふくろうにピッタリじゃないですか?
背景の夜がシンと澄んでいるね。右の淡い色の満月が浮かんでいるのが、何とも言えない。この高さだと真夜中だろうね。みんなが寝静まっている頃、樹上の枝にとまって獲物を探している。
すごいなぁ。フサフサとした毛の色も、鋭いカギ爪も魅力的。でも、顔の表情にも愛嬌があって……これはみくちゃんファンが黙っていない作品ですよ。すぐに売れちゃうんじゃないかなぁ。
すごいよねぇ。何と言っても、はじめて描いたふくろうだよ。これからもっともっと描いていくと、次第に猫のような人間のような顔つきに似てくるんじゃないかな。もしかしたら「ふくろうの画家」って呼ばれるようになるかも?
あー、「こんなすごいふくろうを描く女の子がいるんですよー」って、みんなに自慢したい!
2014.10.28(tue)




よこはちは、名もない女性編集者。障がいを越えて表現を楽しむアートスペース「フェースofワンダー」の仲間たちの作品に惹かれ、主宰者のまねきねこさんに「くすくすミュージアム」で絵を紹介しないかと持ちかけました。
まねきねこさんは、「フェースofワンダー」で個性に合わせた素材、道具、画法開発を大切に考えた活動を展開するかたわら、「指導者養成講座」にも取り組んでいる人物です。 主著に『アートびっくり箱』(学研)、『続アートびっくり箱』(学研)、『ねっこのルーティ』(パロル舎)、『ねっこのルーティ(電子書籍版)』(BowBooks)など。




修正ペン/アクリル絵の具/水性色鉛筆/150×100mm




かんそうを送る