第170回「たまねぎと有一」
玉ねぎの輝きは、女性の輝き。
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ゆきさんが描き続けている、書家の井上有一シリーズの一つですね。 |
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この絵、玉ねぎが有一を包み込もうとしている。有一の顔よりも巨大な玉ねぎが有一の右耳をかじっている? |
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有一はびっくりして目を開き、大きな涙を流している。子どもみたいに素直に反省しているようにも見える。 |
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マンガみたいなシチュエーションなんだけれど、妙にあたたかい奥行きがあるよね。 |
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玉ねぎの頭頂部の根のようなものがひげのようにも見えるし、何よりも光り輝いている。食べ物の聖性、生活の強さ、ゆきさんの中のそんなものが感じられるね。 |
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うん。女性として、生活者として、有一を捉えようとしてる気がする。流れていく生活の中のいろいろなもの、育児だったり、買い物のことだったり、そんなものの流れている感じがぼくにはする。 |
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よこはちは、名もない女性編集者。障がいを越えて表現を楽しむアートスペース「フェースofワンダー」の仲間たちの作品に惹かれ、主宰者のまねきねこさんに「くすくすミュージアム」で絵を紹介しないかと持ちかけました。
まねきねこさんは、「フェースofワンダー」で個性に合わせた素材、道具、画法開発を大切に考えた活動を展開するかたわら、「指導者養成講座」にも取り組んでいる人物です。
主著に『アートびっくり箱』(学研)、『続アートびっくり箱』(学研)、『ねっこのルーティ』(パロル舎)、『ねっこのルーティ(電子書籍版)』(BowBooks)など。

