第64回「雪山に踊るスパゲティ」

馬がスパゲティと戯れながら、
雪山の中を飛んでるみたい。

これ、スパゲティを思って描き始めたらしいね。
そうなんです。私も、りほちゃんのお父さんから聞きました。上に「ミートソース」って描いてるところに主張を感じますよね(笑)。
でもこれ、スパゲティはいつの間にか消えちゃって、雪山だよね。
そうなんです! 偶然山みたいなものができたら、「ゆきゆきゆきゆき」って言って、いろんな色の雪を降らせたんですって。は〜、素敵。
画面中央の赤が、馬とか鹿みたいで熱いいななきが聞こえそう。寒くは見えないんだよねぇ。
本当、馬に見えますね。馬がスパゲティと戯れながら、雪山の中を飛んでるみたい。
よく見ると、空の右上の雪は丸く円を描いているし、その隣にある青色の8も、雪雲の上で面白い効果を出してるよね。ミートソースの文字も、りほさんの想いが雪雲の中を飛んでる感じでいいなぁ。
お父さんの話によると、歌をうたいながら描いていくので、そのときそのとき歌詞に出てくるイメージが入ってくるんだそうですよ。私も歌をうたいながら絵を描けば、こんな素敵な絵が描けるのかなぁ。
どうでしょう(笑)。まぁとにかく、この絵って偶然生まれたものだけど、りほさんの才能が感じられるよね。

*この絵は、学研の月刊誌「実践障害児教育」の2013年3月号表紙に取り上げられました。

2013.02.22(fri)




よこはちは、名もない女性編集者。障がいを越えて表現を楽しむアートスペース「フェースofワンダー」の仲間たちの作品に惹かれ、主宰者のまねきねこさんに「くすくすミュージアム」で絵を紹介しないかと持ちかけました。
まねきねこさんは、「フェースofワンダー」で個性に合わせた素材、道具、画法開発を大切に考えた活動を展開するかたわら、「指導者養成講座」にも取り組んでいる人物です。 主著に『アートびっくり箱』(学研)、『続アートびっくり箱』(学研)、『ねっこのルーティ』(パロル舎)、『ねっこのルーティ(電子書籍版)』(BowBooks)など。




アクリル絵の具/綿棒/パステル/245×350mm




かんそうを送る